イモリしんぶん58号 イモリの地域性2
今回のイモリしんぶんでは、どうやって地域性があらわれるのかを紹介しています。
まず、イモリの集団に何らかの地理的隔離が起こり、集団が分割されます。その際、この分かれた集団についてはお互いに行き来することはできません。
長い間集団が分かれると、徐々に変化が出てきます。この変化というのは見えない変化です。対立遺伝子頻度の変化が起こることで、もともとの集団とは異なる集団になります(変化は集団で起こる、というところがポイントです!!)。先週紹介したイモリの遺伝集団は、この段階のものだと思います。
さらに時間が経過すると、見える形でも変化が起こる場合があります。その変化が生殖にかかわる部分だと、生殖的な隔離が起こる場合があります。(ここはまだ交配は可能です)
さらにさらに時間が経過すると、もはや交配が不可能になります。この現象を種分化といいます。
今はまだ大きく遺伝集団が5つに分かれているだけで、お互いの集団は交配可能ですが、この隔離が長い間続くと元のアカハライモリとは違う種になるかもしれませんね!(その前にアカハライモリは絶滅すると思いますけど)
今週のイモリしんぶんもぜひ読んでみてください!(竹谷)
※次回のイモリしんぶんは来年発行です。よいお年を~。