誰もが生きやすい社会に〜合理的で寛容で、ボーダレスな出会いをめざして
誰もが生きやすい社会をつくるには?

世界共通に定められた教育カリキュラムである「国際バカロレア(IB)」教育。
その内、16歳から19歳を対象にした、高校に相当する2年間のプログラムで、所定の成績をおさめるとIB Diploma (国際バカロレア資格)が取得できるディプロマ・プログラム(DP)。
そのコア科目である「CAS(Creativity, Activity, Service)」の活動に取り組んでいく中で、「合理性」と「寛容さ」のバランスを基準に、医療やマイノリティの人権について考えるようになり、観点を変えてその基準で考える面白さと大切さを感じた朝日塾DP生が、医師たちと難病支援啓発イベント「Sakuraの会 in 春の岡山城」を3月28日(金)~29日(土)にかけて初開催。

「誰もが生きやすい社会に〜合理的で寛容で、ボーダレスな出会いをめざして」をテーマに3月28日(金)、岡山城不明門で難病支援啓発ワークショップをファシリテートしました。


「難病や長期療養者含めて、誰もが生きやすい社会にしていくには何ができるのだろうか」。
具体的なケースから自分目線だけではなく他者目線で徐々に普遍化して、マイノリティの人権保障なども視野に、本気で考えていくプロセスの一部を来場者に体感して頂けないだろうか。。。

難病を抱えた生徒が退院後に復学することを想定した具体的ケースワークを医師や復学支援の専門家と朝日塾DP生が、話し合って企画したこのワークショップで提示した仮想事例はこちら。

〈仮想事例〉
初めての発症で未だ治療中、小学生の妹がいる難病を抱える高校生が、3ヶ月間の入院を経て学校へ戻ってくる。
復学するためにそれぞれ、どんな配慮や気をつけることがあるでしょうか?

当事者グループ、担任グループ、クラスメイトグループの3グループに分かれてアイデアを出し合ってグループ内共有。


実は、グルーピングは即席。
ワークショップ前に好きな飴を取ることでグループ分けされたグループでした。

だから、たとえば当事者グループの一つは、医師に経営者、校長、生徒と、面白いメンバー構成に。

他人事として議論したり、自分の視点だけで考えて結論を出すのは、楽だけれど無責任で生産性の低い行為。
各グループでディスカッションしてアイデアをグループ内共有して模造紙に整理した後は、自分以外の立場でディスカッションしたグループを自由観覧して、「誰もが生きやすい社会」をめざす上で必要な「他者目線」「他者認識」を意識したディスカッションをしていきました。

「なるほどなぁ」と頭をひねる来場者の姿も見受けられました。



自由観覧後に感想を共有した後は、病気を抱える子どもたちの学習・復学・自立を支援する認定特定非営利活動法人ポケットサポートの三好祐也代表にコメントいただきました。



ワークショップの企画者である朝日塾DP生の本間光海さん(2025年3月卒業、岡山大学医学部進学)が、難病支援啓発活動にのめり込んでいくきっかけをつくってくださった国立病院機構岡山医療センターの古城真秀子小児科医長、ライソゾーム病センターの坪井一哉センター長、この企画に向けてアドバイスいただいた三好祐也代表、企画の応援にかけつけてくださった七曲神社の稲田知香子禰宜、未来をつなぐ子どもたちへ Désir(デジー)の小松好美理事長はじめ、お世話になったみなさん、ありがとうございました。





難病支援啓発イベント「Sakuraの会 in 春の岡山城」2日目も、サイエンスとアート、晴れの国おかやまの魅力、健康セミナーに、難病への理解と支援を深めるための講演等、盛りだくさん。
そのお話はまた後日。

「死ぬこと以外すべてかすり傷」。
「人と人との関わりに病気は関係ない」。
挑戦心と、時に休む勇気をもって自分らしく、がんばって生きましょう!
【Sakuraの会 in 春の岡山城】
【関連YouTube】
「朝日塾DP生による講演・ディスカッション企画「誰もが生きやすい社会に〜難病とともに〜」(2024年3月9日:朝日塾中等教育学校にて実施)」.
「Radiomomo「夢一途に〜Dr達と組んで岡山城で難病支援啓発!がんばって生きましょう!!」2025年3月6日(木)生放送収録分」.
(国際交流部長 杉原大輔)