国際交流部よりExchange activity

清心女子大の模擬国連授業に参加! テーマは共学化の是非

ノートルダム清心女子大学のThomas FAST 准教授にお願いして、MUN(Model United Nations:模擬国連)の授業に朝日塾生の2人と12月16日、参加してきた。

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模擬国連は、参加者が各国の大使や外交官になりきり、実際の国連会議をシミュレートする活動。
国際問題について議論や交渉を行い、DR(決議案)の採択を目指す。

16:30から18:00過ぎまでの英語で行われる会議が長く感じたら、トリニティ・ホールを抜け出し、トム先生おすすめのジョセフ・ホールや歴史ある礼拝堂を観てみたいと思っていたのだけれど、議事録に残る公式討議と非公式のコーカスを組み合わせたディスカッションを観ていたらワクワクして、抜け出せなくなった。

参加させていただいた秋学期のMUN入門クラスの女子学生たちは 、1年生から4年生までの学部生たち。
中には、まだ模擬国連のプロセスを理解し始めたばかりの学生もいたようだが、トム先生が選ばれたテーマが同大の女子学生にとってセンシティブでおもしろい。

テーマは、「清心女子大学が共学化すべきか否か」。

各国大使になりきる国際問題のシミュレーションであるMUNが、今回は大学自身の未来をテーマに、伝統を守るべきか、時代の変化を選ぶべきか、当事者である学生たちが熱い議論を交わす。

学校法人ノートルダム清心学園が、中学・高校の共学化に関する記者会見時に、ノートルダム清心女子大についても「男女共学化を検討している」と公式に明らかにしたのが10月8日。
同大の女子学生にとっては非常に身近なテーマだ。

数グループに分かれたディスカッション・グループの内、1グループを除き、長年にわたる女子教育の実績と伝統を守り、女性のエンパワーメントに特化した環境を維持したいというグループが大多数を占めていた。

少子化による受験人口減少の荒波の中とはいえ、女子大だからこそ進学したという学生が少なくないだろうから、当然といえば当然の結果かもしれない。

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「経済的目線はどうだろうか」。

学生議長とセクレタリーの進行を一時止め、トム先生が指摘し、目線を変える。

年末年始に向けてグループを超えたディスカッションを重ねて複数のワーキングペーパーを作成。
DR(決議案)の検討を行うという。

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オープンキャンパスのようなつくられた場ではなく、ノートルダム清心女子大学と朝日塾中等教育学校の学生たちの生の議論を目の当たりにして、故・緒方貞子先生(元国連難民高等弁務官)とお会いしてJr.模擬国連を岡山で始めた頃の血が少し騒いだ。
それと同時に、グローバルな視点で国際的な課題を考えさせるにも、まずは身近な切り口からという基本も改めて思い起こさせられた。

Public Speaking力だけではなく、問題分析能力・論理的思考力、多角的視点・戦略的思考力、協調性・相互理解が養われる模擬国連を授業に取り入れるのは簡単ではないが、また学生が前のめりに授業の枠を勝手に超え始めるワクワクする活動を求めがあればまたやってみたい。
そんな思いに駆られた。

また機会があればコラボしてみたい。

【参考資料】
中村啄也.「ノートルダム清心女子大 共学検討 決定時期は未定、理事会で最終判断」.
.2025年10月08日 18:32 (10月08日 20:12更新) .

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(国際交流部長・社会科主任 杉原大輔)