DP「歴史」と「コア科目」
世界中の大学受験にも使える国際バカロレア(IB)の「ディプロマ資格」。
「ディプロマ資格」取得を目指しつつ、「利他の精神」で次代をより良く生きぬけるよう、DP(N23)生は走ってきました。
今日は実質、最後の授業。
「正直、最初このクラスを受けもった時はどうしようかと思った。 一人ひとり、良くも悪くもバラバラだったし、『正解のない問いに向き合わなきゃいけない時代を生きているんだからいいんだよ』って言っても、正解を言わなきゃいけないと思って発言スピードがとても遅かったから」。
そう開口一番、今だから話せることを吐露すると、DP(N23)生たちが、ものの考え方などを探究するTOKやボランティア活動などのCAS、8,000字の論文を書くEEをコア科目にすえたDPのカリキュラムを通じて、自分が、自分たちがどう変わったのか、ホワイトボードを使って振り返り始めました。
例えば、歴史とTOKをリンクさせて考えていくことで、歴史的事象に関する一次資料や二次資料はエビデンスとして適切なのか、多角的に考えられるようになった、そうした多角的な視点や考え方が、地域内外いろいろな人達とコミュニケーションをする時に視点を変えたり、共通の目標を掲げて頑張ったりするのにも活きたと。
その内、「歴史学者か神話など歴史を物語ることは、どの程度許されるだろうか」という問いも発せられました。
あれこれ考えていく中で、人間の本質、思想の源泉を振り返り、未来を少しだけ見える歴史っておもしろいという話に彼らはなりました。
人類史は失敗経験の集積。
本気の失敗は、視点を変えて振り返れば次なる成長の糧となる。
これからの人生、他者との違いを違いとして認めながら多角的に物事を考え、自分だけではなく他者のために失敗を恐れず、動ける人であってほしいと思いました。
(国際交流部長・社会科主任 杉原大輔)