World Youth Forum in Kochi
内閣府主催「世界青年の船」来港にあわせて実施された、World Youth Forum in Kochiに、English Morning Sessionから4名の生徒が参加しました。
大規模な国際交流イベントで、当日は、社会、教育、地域、防災、資源といったテーマごとに5会場に分かれて行われます。私たちが参加した会場のテーマは「子どもの未来と成長を支えるまちづくり」です。
会場につくと、それぞれが異なる班に分かれました。ある生徒は、緊張からか「Ican’t speak English!」と不安げな面持ちです。いよいよ、日本全国、また世界14か国から集まった青年たちと、初対面ながら英語と日本語での交流がはじまります。
開会のあいさつも国際式で、大きな歓声が部屋のあちこちで上がります。一瞬で海外に来たような雰囲気です。「誰と出会い、何を学び、どう行動するかがこの空間をLife-changing experienceにします」と力強い後押しを受けました。
まずは、アイスブレイクとして各班でクイズに挑戦します。地理、歴史、科学の知識を全員で出し合って考えます。一筋縄ではいかない問題に、盛り上がります。
そして、午前のプログラムがはじまりました。「青少年のエンパワメント」を中心に考えていきます。高知県子どもガイドを行う姉妹、複数のボランティア団体を運営する教員志望の大学生、高知県YIEO代表者から、それぞれのエンパワメントされた出来事の紹介がありました。各スピーチを聞いたあとで、「自分たちにとっての青少年のエンパワメントとはなにか。」という問いに対して、考えをポスターと付箋で共有していきます。また、「青少年育成活動のリーダーになるには、30年間どんな人生経験が必要か。」についても意見を出していきます。
その後、有志によるグループ発表がありました。興奮冷めやらぬまま、午前プログラムが終了しました。昼食をとり、午後は、「質の高い教育の提供」に議題が移ります。グループの入れ替えも行われました。生徒たちも徐々に慣れてきたようで、積極的に会話している様子がみられます。
幼児教育について認定こども園の校長先生から、新しい山村留学と青少年育成クーポン券について高校生からスピーチがありました。これを受けて、重要な就学前教育や、リーダーに必要な資質について考え、個人で実現可能な教育プログラムの発案を行います。出身国や年齢、職業と参加者のバックグラウンドが異なるからこそ自然と多様な意見に触れることができました。
さいごは、「人生は誰とどんな話をしたかで決まります。今日の朝の自分と、今の自分はどう変わりましたか。ここでの学びを明日から広げていってください。」と激励の言葉で締めくくられました。解散後もグループ内で記念写真を撮り、SNSの連絡先を交換する様子がみられました。帰りの時間が迫るなか、生徒たちも名残惜しそうに話しています。頼る人がいない新しい環境で、英会話のままならなさを超えて得たものがあったようです。
参加した感想を聞いてみると、
「いろんな人と話せて楽しかった」
「知っている英語を使って話せました」
「ニュージーランドの人が話す英語を、自分が思っていたより聞き取れてうれしかった」
「英語よりも、内容が難しい!次の参加はいつですか?」
と、前向きな感想ばかりでこちらがうれしくなりました。「誰も取り残さない」イベント運営を心掛けてくださったスタッフの皆さんにも感謝です。
慣れない状況で一生懸命コミュニケーションをとっている生徒の姿を遠目にしか見ることができませんでしたが、このイベントの目的でもある、「グローバルな視野でローカルな課題を解決するスピリットとスキルを有するグローカルリーダー」を体現する生徒たちだなと心強く思いました。彼らの行動が、きっと次なるLife-changing experienceに導いてくれることでしょう。今回の国際交流を通して、みんなの夢がさらに生き生きと輝いていきますように。
(英語科教師 丸谷)