国際交流部よりExchange activity

アーティストとの「七曲七夕壁面アート」が記事に

明治の日本を救ったラストサムライ瀧善三郎の故郷である御津金川。

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鎌倉時代、承久の乱で武功をあげた松田氏がこの地に移り、金川城を居城とした。
時は移って戦国時代、松田氏は宇喜多氏により攻められ、金川城もまた7/7、七夕の日に落城してしまった。
以来、江戸時代も明治時代も、瀧善三郎が備前岡山藩に使えていた時代を含めて455年間という長きにわたって、七夕祭りはこの地では祝われてこなかった。

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「だからこそレアだ」「七がつく月、七曲神社をイルミで七色に彩り、七夕祭りを復活させて、松田氏や瀧善三郎ら先人たちの価値ある歴史に想いを馳せながら、まちおこしをしよう」と2023年7月、朝日塾生たちは歴史新大陸はじめ地域内外の団体と手を組み、七曲七夕みたま祭りを開催した。

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祭りを終えて振り返りを行った生徒たちの口々から出た声。

それは…

「雨の中2,000人も来て、祭りを楽しんでもらえてよかった!」
「けど、瀧善三郎のこと、そのすごさをどれだけの人が知って、御津ならではの歴史的資源について考えてくれただろうか」。

そこで、第2回七曲七夕みたま祭りでは、七曲神社境内を飛び出して、七曲神社をふくむ御津金川のまち中にキッチンカーを呼び寄せるだけではなく、瀧善三郎モチーフ小説「夏鶯」(赤神諒先生著、集英社『小説すばる』に連載中)の挿絵を担当されているアーティストの藤井雄唯さんとコラボして、「七曲七夕壁面アート」の制作に挑戦しようということに。

「祭りの時はもちろん、お祭りの後も、七曲神社を訪れる方々に、明治元年に列強諸国による神戸占領の危機から日本を救ったラストサムライ 瀧善三郎に興味を持ってもらいたい」という振り返りを踏まえた「みつ元気プロジェクト」生徒メンバーの想いから、今回のコラボは実現した。

御津の歴史的資源や七曲七夕みたま祭りのコンセプトに着目して、壁面に描きたい素材を各自、描いてそれを藤井さんのもとへ。
あれこれ寄せさせて頂いて、全部の要素を盛り込んだ原画が、まずは完成。

さて、これをどう描くか…

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藤井さんが短時間で分担して、壁面アートを作り上げる方法をレクチャー。

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下書きに要した時間は1時間を優に超え…
間に合うのか、心配でしかありません。。。

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巨大な壁面アートが6月29日(土)、ついに完成しました!!

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【山陽新聞.2024年7月1日朝刊.22面.】

「普段は黙々と描く。今回みんなのアイデアをまとめ、一緒に笑いながら描くっていうのは新鮮で、僕も新たな発見があった気がします」。

記者のインタビューに答えるアーティスト・藤井雄唯さんの横顔は、涼やかではあるが意志を感じさせる横顔に見えた。

「第2回七曲七夕みたま祭り」は7/6(土)17:00から、御津金川の七曲神社とその一帯にて。
「七曲七夕壁面アート」をバックに、来年2月に岡山芸術創造劇場ハレノワで『ラストサムライ 瀧善三郎の武士道』を公演する歴史新大陸の公開オーディションなど、ステージが繰り広げられる。

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(国際交流部長 杉原大輔)