衝突を恐れず、違いを違いとして理解して認め合うことで住民十色「ホンマもんの国際交流」ができる
おかやま協働のまちづくり賞表彰式&市民協働フォーラム「住民十色〜協働で彩る地域づくり」に、本校主幹教諭で国際交流部長の杉原が登壇!
ファシリテーターの中村恵美アナウンサーや、2021年度後期放送のNHK「連続テレビ小説」第105作『カムカムエヴリバディ』ご出演の俳優で庭師の村雨辰剛さん達とトークショーをしてきました。
【NHKアーカイブス.「村雨辰剛(むらさめたつまさ) 庭師・タレント・俳優】
まちおこしを共に頑張ってきた御津地域の藤井さんと一緒に表彰されたことも嬉しかったけれど、留学生や日本人の生徒達、御津地域内外のみなさんと「ホンマもんの国際交流・地域交流」をやってきたことを思い浮かべながらディスカッションをして振り返ったら、改めて価値ある物事に気づかされた気がして楽しかった!!
留学生も一緒にまちづくりに関わり始めたきっかけについて聞かれた際には、次のようなお話を…
共生していく「本気の国際交流」「本気の地域交流」の一つのきっかけ。
それは、アメリカのインターナショナルスクールから朝日塾中等教育学校に編入してきた韓国人留学生が突然自分に発したひと言かもしれません。
「なんで朝日塾は、生徒達が、自分達で企画運営するクリスマスパーティー、できませんか!?アメリカでは普通!!おかしいよぉ」。
それを聞いた時は「この人は一体何を言っているんだろう。行事予定がもう組まれているのに」って正直思いましたが、ただやみくもにダメと言うのもと思い、「きちんとした企画書もなしには検討すらできないよ」。
そう答えたんですね。
「あきらめるだろうな」と内心、思っていた自分の見込みは甘くて、ちょっと日本語がおかしいところがあったけれど、本当に企画書を彼女、出してきたんです。
「学校施設を使うからには、あなたが楽しいだけではいけない」「予想経費の算出と捻出方法、問題点の抽出が甘い」。
そういったダメ出しをしていったんですけど、そこは、好きなことや価値を感じたことに対しては、時に日本人以上にこだわりを持って取り組む留学生。
どんどん修正が入っていく。
何度も何度も企画書を出し直していく中で…
クリスマスパーティーの開催に向けて動き出す時期を逸してしまったのですが、そのやりとりを見ていた周りの日本人や海外からの生徒達も「あんなに頑張っていたのにかわいそうだ」という話になり、クリスマスパーティーの代わりに何かできることはないかと一緒に考え始めて、各国のお正月を疑似体験できる”New Year Party”を日本人の生徒達と留学生が協力して創り上げていくことになり、NYP実行委員会が立ち上がったんです。
ところが、きっちり事前に計画していこうとする日本人の生徒達と場の雰囲気を重視する留学生達との間で違和感を双方が訴えてきて、軋轢が生じてしまった。
顕在化していない衝突を未然に避けることもできたのですが、自分からは「我慢するな。ため込むな。思いっ切りぶつけ合え」と、互いの「普通」という感覚とその根拠をとことん話し合わせて、共通項を考えさえた。
17歳のJKがボロボロ涙を流しながら言い合うんですよ。
とっても奇妙な状況でしたが、本音と本音をぶつけ合うことで、認め合い、”New Year Party”という新たな国際交流企画を成功させることができた。
私達が学んだのは、自分達のアイデンティティーを大切にしながら衝突を恐れず、違いを違いとして理解して認め合うことで「ホンマもんの国際交流」ができて、新たな「価値」が生まれるということ。
そうしたマインドをその後、IBワールドスクールになっていく朝日塾中等教育学校で醸成できたから、留学生・日本人ともに地域交流を進め、自分達の学び舎がある地域の実態をしっかり調査し、その価値を認識し、新たな魅力を創出して発信していく活動へと駒が進められている。
日本人の遠慮。
その奥ゆかしさは素晴らしいけれど、時には感じていること、考えていることを衝突を恐れず、やさしい、誰にも伝わる日本語でコミュニケーションしていくことができれば、もっと御津は、岡山は、おもしろくなっていくんじゃないか。
そんなことを考えながら学校・年齢・国籍の枠を超えた「みつ元気プロジェクト」によるまちおこし、頑張っています。
中村アナウンサーの素晴らしいファシリテートで、日本の造園に魅かれて庭師となり、古民家で暮らしながら俳優をされている「こだわり力」のある村雨辰剛さん達とのトークが盛り上がりました。
フォーラムの様子の一部が当日17:15からのRSKニュースで放映されましたが、後日Oniビジョンでも流される予定です。
トークショーを終えたRSKのtenjin9控え室。
アナウンサーの中村恵美さん達と♪
列強諸国による占領の危機を迎えた神戸事件。
明治の日本を救ったラストサムライ瀧善三郎の故郷である御津でしかできないまちおこし。
「苦なくして楽なし」ですが、ホンマもんの国際交流・地域交流、頑張るぞ!!
決意を新たにしました。
【朝日塾中等教育学校公式YouTube.「御津金川地域の持続可能性維持をめざした取り組み~伝統の継承と進化」】
【朝日塾中等教育学校公式YouTube.「【研究発表】時代に翻弄された御津金川のラストサムライ~瀧善三郎の歴史を掘り起こす~【第7回高校生による岡山の歴史・文化研究フォーラム】」】
学校・年齢・国籍の枠を超えて御津から岡山を!日本を元気に!!
「みつ元気プロジェクト」を地域と立ち上げた朝日塾中等教育学校は、持続可能なまちおこしの過程で出会い、455年ぶりに御津金川に七夕祭りを、七がつく月に七曲神社一帯を七色に彩る形で復活させた「七曲七夕みたま祭り」を共に企画運営した劇団歴史新大陸による舞台「ラストサムライ 瀧 善三郎のBUSHIDO」を応援しています!
「みつ元気プロジェクト」と朝日塾中等教育学校、これからも応援よろしくお願いします。
【おかやまNPO・ボランティアサイト
つながる協働ひろば】
【歴史新大陸】
(国際交流部長 杉原大輔)