子どもたちといっしょに寮で暮らしてみて…~寮のご近所さん:くぼ農園さんと河田商店さんと~
自宅にいると。。
みなさんは、特に用もないのに、つい台所に行きませんか・行ってしまいませんか?
そして、特に、目的もなく、ついつい冷蔵庫を開けしまいませんか(笑)?
これこそ、哲学者西田幾多郎の“主客未分”的状態?、なのかもしれませんね。
あれって、なぜなんでしょうか…
暇だから、テレビを点ける、と殆ど同義かそれ以上、冷蔵庫って開けてしまいますよね…
閑話休題。
偖。
寮の、特に、週末は、みんな行く・行っちゃう・行ってしまう、くぼ農園(さん)と河田商店(さん)。
いつも、ウチの子たちがお世話になっております。
ついでに、寮在住の先生方も。
寮生たち、時間があれば、こちらのお店に足が向くようです。
食事のために、はたまた、ある生徒なんぞは、月一の自分へのご褒美として、河田商店で購入したポテチやくぼ農園の高級フルーツを。
ちなみに私は、フルーツとくぼ農園特製の鶏の唐揚げ目当て。
ひょっとしたら、海外旅行から帰国したら、つい行ってしまうお寿司屋さんやおうどん屋さん的存在!?
いずれにしても、砂漠を歩いてあるいて、やっと辿り着いたオアシスのような存在、それが、くぼ農園や河田商店なのかもしれません。
特に、くぼ農園さんは、その一服の清涼剤として、子どもたちの“たまり場”なのかもしれませんが。ある時、農園さんに寄ってみると、自分のクラスの生徒たちが、今日の授業の内容を喧々諤々議論しているではありませんか!?
う〜んん。
あまり日本では見かけない景色に、正直、びっくり!
かれらに聞くと、議論が白黒はっきりつかない時は、くぼ農園さんや、ネットを通じて自宅で議論することもあるそうな。学校におけるお昼餉の時間もまた然り。
正直、やるなあ。。!
以前、フランスの学校を、数校視察した時に見た、否、目撃した光景を彷彿とさせるもの、と言っておきましょう。フランスに限らず、ドイツやオランダ・ベルギーの学校でも、同じことが。
そうなんです。お昼休み、みなが政治について、ギロンしているんです。一週間ほど、パリのアンリ・ポアンカレ記念高校に滞在したのですが、毎日のように、フランス大統領選の候補達を、コテンパンにこき下ろしています。それらは、単なる感情論のような部分も十代ですから、もちろんありましたが、キチンとマニフェストを読み込み、理解をしていなければ議論できない内容でした。フランス人の議論好きは、かなり有名ですが、ここまでとは!?
それでは、朝日塾では!?
一度、領土問題について、こちらのプロパティーは、どちらの国に帰属するか、語り合ったことが。その留学生と池田の議論は、白熱しかけ、いつしか、周りには、何人ものギャラリーが形成され。
彼らは、何とか、この頑迷な社会科教師を、数に物を言わせ、論破しようとしているのか、とついついファイティングポーズで戦闘態勢に入りましたが、、
違うんです。それは、、日本人の本音を引き出そうとしていたと言うか何と言うか。
彼ら曰く「今まで何度か、学校でもこの話題を出したが、相手の意見を聞く、聞こうとする、“国際人”まがいの、どっちつかずの意見が、ほぼ100%だったとのこと。
しかし、普段、寮生とともに、寮生活をしている私ともう一人の数学の先生は、きちんと自分の意見を出し切って、誤魔化そうとはしなかったとのこと。
なぜ日本人は本音を出さないのか、が、彼らの疑問。
これらのシビアな話題を、河田商店で買って来たポテチをムシャムシャしながら議論する…
これらのシリアスな話題を、くぼ農園のおいしい唐揚げをパクつきながら議論する…
実は、寮生の真実、って、こんな週末にこそ、あるのかもしれません、ね。。。
(社会科:池田 大介)