高等部1年IDU「新型コロナと小さな幸せ~教科書・資料集の執筆者になろう!」

高等部1年生は、Zoomを使い、教科の枠を超えたIDU(Interdisciplinary unit、学際的単元)の取り組みを始めました。

「今、新型コロナウイルスの感染拡大のために、様々な自由が制限されています。14期も、登校日に全員集まることすらできない状況です。でも、本当にマイナスなことばかりなのでしょうか」

社会科教諭が14期の生徒たちに投げかけます。

200513 IDU説明(杉原・熊谷)

続けて、語りかけます。

14期学年団は、この事態の負の側面だけに着目することをやめて、『私たちは歴史のただ中を生きている。今だからこそ、考えられることがある』。そう考えることにしました。きっとこれからの教科書・資料集には、今の『新型コロナウイルス」流行に関する記述が登場するでしょう。それは、感染拡大に関する統計分析かもしれないし、各国首脳の発言の仕方かもしれない。はたまた人々の暮らし、政治経済への影響かもしれない。今まだ朝日塾へ来られていない留学生も、実家に帰省している日本人生も、遠方への外出を禁止されている寮生も皆、教科書に載るほど重要な歴史の1ページを刻んでいるんです。言い方を変えれば、生きた教材が周囲に転がっている時代をみんなは生きているともいえます。身のまわりや世の中の生きた教材を自ら収集して、複数教科の目線で考え、教科書・資料集の続きを執筆してみましょう」

生徒たちにIDUの目的を説明しました。

そして、国語科教諭が言語学的にアプローチしていきました。

200513 IDU国語的アプローチ(令子)

言葉をつむいだゴスペラーズの手洗いソングをみんなで聞いた後、評論『届く言葉』を自宅で読み、筆者が主張する『届く言葉』とはどんなものかをまとめる課題を出しました。

そして、「まとめた上で、世界中でコロナ禍が渦巻く中、様々な人物がいろんな『言葉』を発し、終息に向けた対策をとっています。『届く言葉』の主張に対するあなたの意見を交えながら、あなたが考える、『届く言葉』を発信していると思う人物を取り上げ、紹介しましょう」と伝えました。

14期学年団の教員全員で計画したこのIDUに、14期の生徒たちはどのように応えてくれるのでしょうか。

今から楽しみです。